当社とタイとの関係は長く、1970年代初頭より高品質の培養装置を提供してきました。その代表的なものは、タイ農務省畜産局に1982年と1995年に納入したアジア地域で最大級といわれる口蹄疫のワクチン生産プラントであり、今日でもほぼフル稼動しています。
現在、タイではバイオテクノロジー関連の装置は海外製品がほぼすべてという状態です。ただ、需要はあっても高価なため需要家と供給側とのミスマッチが指摘されてきました。さらに、メンテナンス体制が貧弱なため、トラブルへの対応に問題がありました。 こうした状況を踏まえ、当社は国内外の競合他社に先駆けて現地法人「B.E.Marubishi(Thailand)Co.,Ltd.(株式会社丸菱タイランド)」を立ち上げ、技術移転と現地生産によるコストダウンを実現し、さらに海外製品に不足しているアフターサービスを充実することで需要家の要求に応えることを目指しています。
丸菱タイランドはBOI(タイ投資委員会)の承認を得て、パトゥムタニ県ナワナコーン工業団地内に本社工場を建設し、バイオテクノロジー関連装置の製造および総合エンジニアリング事業をスタートさせました。生産拠点を持つことで求めやすい価格での製品の提供、アフターセールスの拡充など、需要家の要求にお応えすることが可能となったのです。
このことは、タイ国内、アセアン諸国のバイオ関連会社だけでなく、タイに進出している、または進出計画のある日系のバイオ関連会社への日本製品と同様な高品質な製品および技術・サービスの提供元としてご期待に添えると考えております。
当社からの技術移転を順次実施し、実験室で使用される全容10Lまでの汎用卓上型培養装置と20~50,000Lのベンチスケール~生産スケールの培養装置のほか、培養前の前処理装置、培養後の分離・精製装置を含めてさまざまな培養システムを提案・提供が可能な体制を確立しました。装置購入後発生したトラブルに対しては即応態勢で対応します。また当社と丸菱タイランドとのコラボレーションにより、バリデーションサポートおよび英文ドキュメントサービスなど高度のサービスも提供可能です。
バイオ専門技術者育成の必要性を重視し、学校教育にない、より実践的な培養技術を学ぶことを目的とした研修センターを併設しました。施設内の本格的な培養装置を利用し、操作方法や減菌操作の習得および実際の培養試験が可能です。また、秘密契約を締結したうえでの受託培養や設備の期間使用も可能です。
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